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♪情熱的なワルツ《詩的なワルツ（内密なページ）》より
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グラナドス作曲「情熱的なワルツ」について
この作品は《詩的なワルツ（内密なページ）》の第2曲です。
《詩的なワルツ》は「イントロダクション」に続いて8曲のワルツによって構成されています。
留学先のパリから帰国した89年頃、グラナドスは咳止めのドロップを発明した アンドレウ博士夫妻と親しくしており、夏になると国境の美しい町プイグセルダ （ヘロナ近郊）の彼らの家に招待されていました。
その町で、この組曲《詩的なワルツ》は作曲され、彼の友人ホアキン・マラッツに捧げられました。
この作品はスペインの民族的な色彩ではなく、ロマン派の香りがします。
この作品について、グラナドスは「私の音楽は（出身地からというよりも） 自分の性格から生まれる」と語っています。
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さて、楽譜を見て行きましょう。
冒頭に「気品のあるワルツのテンポで」と指示されています。
左手の伴奏は１＆２拍目の８分音符は繋げずに軽く切り、３拍目のテヌートでしっかり弾きます。
ここまでは、ペダルは３拍目のみ使いましょう。 ５小節目は堂々と弾き、続く７〜８のルバート、ラレンタンドでは充分に歌い込んで、 ｇ→gisから次のテーマa
の音に気持ちを高めましょう。
９〜１０、１２小節目の左手２拍目は、３拍目と同じように軽いスタッカートで弾き、 １１小節目は指示通りに２拍目はスラーにして、３拍目で切ります。
１３小節目は直訳では「大きなファンタジーを持って」と書いてあり、 たっぷりとファンタジーを感じて弾くわけですから、ルバートが必要となります。
ヴィーヴォから、また軽やかなワルツで、伴奏のスタッカートは強くならないように注意して ペダルも使いません。
右手のメロディの指使いを５→４→５等と手のサイズの為に使う事が出来ない人は、 ３拍目の裏拍を右手で取るのではなく、左手で取ることも可能だと思います。
特に２７小節目はどの音を右手でとるか、左手でとるか、また指使いも色々変えてみるなど、 検討してみて下さい。
以下、同様ですが、３７からのフレーズはペダルを使って、美しいハーモニーを響かせましょう。 とても素敵な曲ですので、ぜひ、レパートリーに加えて下さいね。
楽譜はカワイ出版「スペインピアノ曲集」に収められています。
下記ガイドブックと 併せてごらんください。
♪上原由記音著 濱田滋郎監修
「粋と情熱 Gracia y Pasio’n スペイン・ピアノ作品への招待」 （株）ショパン 本体価格2400円（税込み2520円） 各主要図書館蔵書有り