９.　狩　（La chasse）

ハ長調　８分の６拍子　Allegro vivace

勇壮な狩猟の様子を描写した小ロンド形式によるドラマティックな練習曲です。

４小節の序奏は開始を告げるラッパのファンファーレで、4分音符にアクセントをつけてリズミカルに弾きましょう。

続くロンド主部の左手は狩の角笛、右手は馬の疾走を表しており、スラーは書かれていませんが４小節ずつのフレーズを感じてください。

そのためにはペダルの使用が望ましいと思われます。

短調で現れる２つのエピソードは、主部とは対照的に追われる獲物の不安感、悲しみを感じながら演奏すると良いでしょう。

最後は狩の群れが遠くに消えていくように終わります。

この曲はオクターブの跳躍、連打、重音進行などとても難しいテクニックが駆使されているので、
指定テンポにこだわらずレヴェルにあったテンポで弾かれても良いと思います。　

（森直紀）